「障害者手帳がないから、自分には関係ない」と思っていませんか?
こんにちは。アッケです。
年金生活になってから、税金について調べていると、気になる言葉があります。
「障害者控除」です。
障害者控除という名前を聞くと、
「障害者手帳を持っている人だけの制度だろう」
と思ってしまいます。
ところが、税法上はそれだけではありません。
65歳以上で、身体や精神に一定の障害があり、市区町村長などから障害者に準ずる認定を受けた人も、障害者控除の対象になる場合があります。
これは、年金生活者にとって確認しておきたいポイントです。
ただし、ここには大切な注意点があります。
「要介護認定を受けている=自動的に障害者控除を受けられる」ではありません。
今回は、この違いをできるだけ簡単に整理します。
障害者控除とは何か

所得から一定額を差し引く制度
障害者控除は、所得税を計算するときに、一定額を所得から差し引く「所得控除」の一つです。
対象になるのは、納税者本人だけではありません。
一定の条件を満たす同一生計配偶者や扶養親族が障害者に該当する場合にも、障害者控除を受けられます。
国税庁が示している所得税の控除額は、次のとおりです。
| 区分 | 所得税の控除額 |
|---|---|
| 障害者 | 27万円 |
| 特別障害者 | 40万円 |
| 同居特別障害者 | 75万円 |
ここで注意したいのは、「27万円戻ってくる」という制度ではないことです。
所得から控除する金額ですから、実際に税金がいくら減るかは、所得や税率などによって変わります。
どんな人が障害者控除の対象になるのか
障害者手帳を持っている人
代表的なのは、身体障害者手帳や精神障害者保健福祉手帳などの交付を受けている人です。
例えば、身体障害者手帳の交付を受けている人や、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人などが対象になります。
手帳の等級によっては、通常の「障害者」ではなく、「特別障害者」に該当します。
65歳以上で「障害者に準ずる」と認定された人
今回、特に年金生活者に知ってほしいのがここです。
税法では、65歳以上の人について、身体や精神に障害があり、その程度が身体障害者などに準ずるものとして市町村長などの認定を受けた場合も、障害者控除の対象になることがあります。
つまり、
「障害者手帳を持っていないから、障害者控除は関係ない」
とは限りません。
長期間寝たきりで、複雑な介護が必要な人
国税庁は、一定の要件を満たす寝たきりの人も特別障害者に該当するとしています。
その要件の一つは、その年の12月31日の現況で、引き続き6か月以上、身体の障害により寝たきりの状態にあり、複雑な介護を必要とすることです。
ただし、単に「高齢で寝ている時間が長い」という意味ではありません。
税法上の要件に該当するかどうかを確認する必要があります。
ここが重要!要介護認定だけでは対象にならない

この部分は、今回の記事で最も注意してほしいところです。
介護保険の「要介護認定」を受けただけでは、障害者控除の対象にはなりません。
「要介護5だから自動的に特別障害者控除」
という単純な仕組みではありません。
一方で、65歳以上の人が身体や精神の状態について、障害者に準ずるものとして市区町村などの認定を受ければ、障害者控除の対象になる場合があります。
この違いを知らないと、
「自分は要介護だから対象だ」
あるいは
「手帳がないから対象外だ」
と、どちらも間違った判断をしてしまう可能性があります。
「障害者控除対象者認定書」とは?
65歳以上の人が確認したい書類
自治体によっては、65歳以上の高齢者について、身体や認知機能などの状態を確認し、障害者に準ずると認めた場合に「障害者控除対象者認定書」を交付しています。
この認定書を確定申告などで利用することで、税法上の障害者控除を受けられる場合があります。
ただし、認定基準や申請方法は自治体によって異なります。
神奈川県では自治体ごとに確認する
神奈川県内でも、自治体によって手続きがあります。
例えば川崎市では、身体障害者手帳などを持っていない人でも、65歳以上の介護保険の要介護・要支援認定者について、市が身体障害者などに準ずると認めた場合、障害者控除の対象になる場合があります。
その場合は、区役所の高齢・障害課などへ認定を申請します。
横浜市でも、65歳以上の人について、要介護認定時の資料などを確認し、一定の基準を満たした場合に障害者控除のための認定書を発行する仕組みがあります。
ただし、横浜市と川崎市でも基準や手続きが完全に同じとは限りません。
「自分の住んでいる市区町村ではどうなっているか」を確認することが大切です。
申請から税金の控除までの流れ
まず市区町村の窓口に確認する
65歳以上で、身体の状態や認知機能などについて気になる場合は、市区町村の高齢者福祉や介護保険の担当窓口に相談します。
聞く内容は難しくありません。
「障害者控除対象者認定書の制度はありますか?」
「自分は認定の対象になる可能性がありますか?」
この2つを確認すれば、次の手続きにつながります。
認定された場合
自治体から障害者控除対象者認定書が交付された場合は、その書類を使って税の申告をします。
確定申告をする場合は、認定書をもとに障害者控除を申告します。
会社員や公的年金受給者など、申告方法が異なる場合がありますので、具体的な手続きは税務署や自治体に確認してください。

年金生活者が特に注意したいこと
控除があっても、必ず税金が減るとは限らない
障害者控除は所得控除です。
そのため、そもそも所得税が発生していない場合は、控除額がそのまま現金として戻ってくるわけではありません。
「27万円控除だから27万円得をする」と考えるのは間違いです。
自分に所得税や住民税がかかっているのかを確認することも重要です。
住民税は所得税と同じではない
障害者控除は所得税だけの話ではありません。
住民税にも障害者控除がありますが、控除額などは所得税と同じではありません。
さらに自治体によって手続きや案内方法が異なる場合があります。
したがって、この記事の所得税の金額を、そのまま住民税に当てはめないでください。
こんな人は一度確認してみましょう
- 65歳以上で、身体の状態が以前より大きく変わった
- 介護保険の要介護認定を受けている
- 認知症などで日常生活に支障がある
- 長期間寝たきりになっている
- 障害者手帳はないが、家族の介護を受けている
- 家族を扶養していて、その家族に障害がある
ただし、これらに該当するだけで障害者控除が決まるわけではありません。
最終的には税法上の要件と、必要な場合は自治体の認定を確認してください。
「知らなかった」で終わらせないために

年金生活になると、収入を大きく増やすことは簡単ではありません。
だからこそ、利用できる制度を知っておくことが大切です。
障害者控除も、その一つです。
ただし、制度を利用するためには、対象になるかどうかを自分で確認しなければなりません。
特に今回のポイントは、
「要介護認定だけでは、自動的に障害者控除の対象にはならない」
ということです。
反対に、65歳以上で一定の状態にあり、市区町村長などから障害者に準ずる認定を受けた人は、障害者手帳がなくても対象になる場合があります。
「自分には関係ない」と決めつける前に、一度確認してみる価値があります。
まとめ|65歳を過ぎたら「障害者控除」も確認する
今回のポイントをまとめます。
- 障害者控除は所得控除の一つ
- 障害者手帳がなくても対象になる場合がある
- 65歳以上で障害者に準ずる認定を受けた人も対象になる場合がある
- 要介護認定を受けただけでは自動的に対象にはならない
- 自治体によって障害者控除対象者認定書の手続きが異なる
- 所得税と住民税では控除額などが異なる
分からないままにしておく必要はありません。
市区町村の窓口で、
「障害者控除対象者認定について確認したい」
と聞いてみてください。
制度を知ることは、税金を無理に節約することではありません。
本来利用できる制度を、きちんと確認することです。

アッケの一言
私も制度を調べていると、名前だけでは分からないことがたくさんあります。
今回の障害者控除も、最初は「障害者手帳を持っている人の制度」と思っていました。
ところが調べてみると、65歳以上の人には、自治体の認定によって対象になる仕組みがあることが分かりました。
もちろん、誰でも対象になるわけではありません。
だからこそ、「自分は対象外だろう」と決めつけず、まず確認することが大切だと思います。
年金生活では、一つ一つの制度を知ることが、生活を守る力になります。
次回予告
次回は、年金生活者にとって身近な「医療費控除」を取り上げます。
病院代だけでなく、医療費控除の対象になる費用にはどのようなものがあるのでしょうか。
「医療費が少なかったから関係ない」と思っている人にも確認してほしいポイントを、分かりやすく整理します。
参考にした公的資料
国税庁「市町村長等の障害者認定と介護保険法の要介護認定について」
画像生成指示
アイキャッチ画像
1280×670px、16:9の横長ブログ用アイキャッチ。明るく清潔な日本の自宅。中央に70代後半の日本人男性「アッケ」。テーブルの上に確定申告書類と税金関係の資料を置き、アッケが「障害者控除」という資料を確認している。表情は不安ではなく、「制度を知って安心した」という穏やかな表情。背景は明るい室内。リアル写真風、自然な光、シニア向け、派手な加工なし。画像内タイトルは「障害者控除を受けられる人とは?」、サブタイトルは「65歳以上なら一度確認」。文字は読みやすく配置し、人物の顔に重ならない。
記事内画像1:障害者控除とは
1280×670px、16:9。70代の日本人男性が税金の資料を見ながら所得控除について確認している場面。テーブルには確定申告書と電卓。明るく安心感のある自宅。画像内に「障害者控除=所得から一定額を差し引く」と分かりやすく表示。リアル写真風。
記事内画像2:65歳以上の認定
1280×670px、16:9。高齢男性が市区町村の相談窓口で職員から制度の説明を受けている場面。高齢者は安心した表情。職員は親切で落ち着いた雰囲気。画像内に「65歳以上は自治体の認定で対象になる場合も」と表示。リアル写真風、清潔で明るい公共施設。
記事内画像3:要介護=自動的に対象ではない
1280×670px、16:9。介護保険証と税金関係書類を並べ、70代男性が「要介護認定」と「障害者控除」の違いを確認している。画像内に「要介護認定だけでは自動的に対象にならない」と明確に表示。誤解を招くイメージを避け、説明的で落ち着いた構図。
記事内画像4:障害者控除対象者認定書
1280×670px、16:9。市区町村の窓口で障害者控除対象者認定書について説明を受ける70代男性。書類、眼鏡、筆記具を配置。画像内に「障害者控除対象者認定書」と表示。行政手続きの安心感が伝わるリアル写真風。
記事内画像5:制度を確認する
1280×670px、16:9。自宅のテーブルで70代男性が自治体の公式サイトと税金資料を確認し、「確認することが大切」と納得した表情をしている。画像内に「知らないままにしない。まず確認」と表示。明るく希望を感じるリアル写真風。


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