第10章 知らない制度を、使える安心に変える


こんにちは。
77歳のアッケです。
公的支援は、困ってから探すより元気なうちに知っておく
ここまで、高額介護サービス費、住宅改修、福祉用具、配食、見守り、医療費控除、交通費助成、地域包括支援センターなど、さまざまな制度を見てきました。
読み終えて、
「制度が多すぎて覚えられない」
「自分に何が使えるのか、やはり分からない」
と感じた方もいるかもしれません。
でも、心配する必要はありません。
公的支援制度は、すべてを暗記するためのものではありません。
困った時に、相談先を思い出し、自分の状況を伝えられれば十分です。
制度の名称や細かい条件は、専門の窓口で確認できます。
私たちが最初にやることは、
「何に困っているのか」
「どんな暮らしを続けたいのか」
を言葉にすることです。
それだけで、支援へつながる第一歩になります。
制度を知るだけでは生活は変わらない
小さくても一度行動する
制度についての記事を読み、「こんな支援があるのか」
と知ることは大切です。
しかし、知っただけでは暮らしは変わりません。
電話を一本かける。
市役所のホームページを見る。
地域包括支援センターの電話番号をメモする。
医療費の領収書を封筒へまとめる。
家族へ不安を一つ話してみる。
このような小さな行動が、制度を「知識」から「安心」へ変えてくれます。
一度で全部やる必要はありません。
今日できることを一つだけ始めればよいのです。
「私も、制度を知ったからといって、すぐ電話できるわけではありません。やはり電話をかける前に何度も考えてしまうことがあります。それでも、何もしなければ状況は変わりません。まず電話番号をメモするだけでも、前進だと思っています。」
最初に覚える相談先は4つだけ
すべての窓口を覚える必要はない
高齢者向けの相談先はたくさんありますが、まずは次の4つを覚えておけば、かなり安心です。
1.地域包括支援センター
高齢者の生活、介護、認知症、一人暮らし、見守り、配食、家族の介護疲れなどについて相談できます。
どこへ相談すればよいか分からない時の、最初の窓口として使いやすい場所です。
2.市区町村役場
高齢者福祉、介護保険、障害福祉、税金、住宅、交通費助成など、自治体独自の制度について確認できます。
何課か分からない時は、
「高齢者の生活支援について相談したい」
と伝えれば、担当部署へ案内してもらえます。
3.税務署
医療費控除、障害者控除、確定申告、所得税の還付などについて相談できます。
市区町村の住民税については、市区町村の税務担当窓口へ確認します。
4.社会福祉協議会
日常生活自立支援事業、生活上の困りごと、地域の助け合い、ボランティア、金銭管理支援などについて相談できる場合があります。
この4つの名称と電話番号を、一枚の紙へ書いておくだけでも安心です。

自分専用の「生活防衛メモ」を作る
一枚にまとめるだけで十分
制度の説明を何ページも保存しても、いざという時に探せないことがあります。
そこでおすすめしたいのが、自分専用の「生活防衛メモ」です。
難しい表や専用アプリは必要ありません。
紙一枚でも構いません。
次の内容をまとめておきます。
この紙を、冷蔵庫の横や電話の近くなど、分かりやすい場所へ置いておきます。
スマートフォンを使える方は、写真を撮って家族へ送っておくのもよいでしょう。
ただし、個人情報が含まれるため、SNSや誰でも見られる場所へ公開しないよう注意してください。
元気なうちに一度相談しておく
困ってからでは話すことも難しくなる
体調が悪くなった後では、制度を調べたり、書類を探したり、電話で状況を説明したりすることが難しくなります。
だからこそ、元気なうちに一度、相談先を確認しておくことが大切です。
今すぐ介護サービスを利用する必要がなくても、
「将来、一人暮らしで困った時はどこへ相談すればよいですか」
「この地域にはどんな配食や見守りがありますか」
と聞いておくだけでも構いません。
担当する地域包括支援センターの場所を知っておくだけでも、安心感は違います。
制度を利用することを決めてから相談するのではなく、制度を知るために相談してもよいのです。
家族がいても、支援制度は必要になる
家族だけに背負わせない
子どもや親族がいるから、公的支援は必要ないと思う方もいるかもしれません。
しかし、家族にも仕事や家庭があります。
離れた地域に住んでいることもあります。
毎日の買い物、通院、掃除、介護、金銭管理を、すべて家族に頼ることは物理的にも無理ですし簡単ではありません。
家族へ迷惑をかけたくないからこそ、公的支援や地域のサービスを利用すべきですし、頼る!という考え方をした方が良いと思います。
訪問介護、配食、デイサービス、見守り、福祉用具などを取り入れることで、家族の負担が軽くなり、関係が穏やかになることもあります。
家族が介護者だけになってしまうと、親子や夫婦として話す時間がなくなってしまいます。
制度を利用することは、家族の役割を奪うことではありません。
家族だけでは支えきれない部分を、社会の仕組みで補うことです。
一人暮らしだからこそ、仕組みを作る

誰にも頼れないではなく、頼れる場所を決めておく
一人暮らしでは、
という不安があります。
家族が近くにいない場合は、特に心配でしょう。
だからこそ、前もって仕組みを作っておくことが大切です。
例えば、
2.緊急通報装置
3.定期的な電話
4.民生委員や近所の人との連絡
5.地域包括支援センターの登録
6.家族への定期連絡
7.かかりつけ医の情報共有
などを組み合わせます。
ひとつのサービスだけで、すべての不安を解決することはできません。
しかし、いくつかの仕組みを重ねることで、誰にも気づかれない時間を減らすことはできます。
制度を利用することを恥ずかしいと思わない
長く払ってきた税金や保険料で支えられている
公的支援を利用することに、抵抗を感じる方もいるでしょう。
そう思う気持ちも分かります。
しかし、介護保険や医療保険は、長年保険料を納めてきた人が、必要になった時に利用するための仕組みです。
自治体の支援も、高齢者が地域で安心して暮らすことを目的として作られています。
条件に当てはまるなら、遠慮する必要はありません。
利用するかどうかを決める前に、まず相談してみる。
その上で、自分に必要なものだけを選べばよいのです。
制度は変わるものだと考える
一度調べて終わりにしない
対象年齢、所得制限、自己負担額、助成額、申請方法などが変更される場合があります。
自治体独自の配食、交通費助成、見守り、補聴器助成などは、予算や事業の見直しによって終了することもあります。
反対に、新しい制度が始まることもあります。
そのため、古いパンフレットや数年前の記事だけで判断せず、利用する時点の公式情報を確認してください。
確認する方法は、次の3つです。
インターネットの記事は参考になりますが、最終的な条件や手続きは、必ず公式窓口で確認しましょう。
今日からできる5つの行動
一度に全部やらなくてよい
ここまで読んで、
「何から始めればよいのか」
と迷った方は、次の中から一つだけ選んでください。
1.地域包括支援センターを調べる
2.医療費の領収書を一つにまとめる
3.家の危険な場所を確認する
4.家族や知人へ不安を一つ話す
5.市役所へ電話する
「高齢者向けの支援制度一覧はありますか」と尋ねます。
どれも大きな行動ではありません。
しかし、何もしなかった昨日とは違います。
一つ動けば、次に何をすればよいか見えてきます。

アッケが思うこと
年齢を重ねると、心配ごとは増えていきます。
考え始めると、眠れなくなる夜もあるかもしれません。
でも、知らないことを一つ知るだけで、不安が少し軽くなることがあります。
それだけで、
「何かあっても、相談できる」
と思えるようになります。
老後に必要なのは、大金だけではありません。
安心して暮らせる仕組みです。
その仕組みは、誰かが自動的に作ってくれるものではありません。
元気なうちに、少しずつ自分で準備していく必要があります。
それが、人生後半戦を自分らしく生きるための生活防衛だと思っています。
いつまで出来るのかと問われると不安がよぎります。
しかしパソコンを使い、AIと話し、ブログも続ける。その普通の暮らしを守るために、必要な制度や人の助けは素直に借りたいと思います。
この記事を読んだ方へ
この投稿で紹介した制度は、すべての方が同じ条件で利用できるわけではありません。
年齢、所得、介護度、住んでいる地域、家族構成、身体の状態などによって、対象になる制度は変わります。
また、制度の内容は改正されることがあります。
記事だけで利用できると判断せず、必ず市区町村、税務署、地域包括支援センターなどの公式窓口へ確認してください。
この投稿が、
「こんな制度があるのか」
「一度相談してみよう」
と思うきっかけになれば嬉しく思います。
知らないまま一人で悩むより、聞いてみる。
我慢し続けるより、使える仕組みを探す。
その一歩が、これからの暮らしを守ってくれるかもしれません。
参考資料
■ 厚生労働省「地域包括ケアシステム・地域包括支援センターについて」
【内容】高齢者の総合相談、権利擁護、介護予防、地域の支援体制づくりを担う地域包括支援センターの役割
リンク:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/index.html
■ 厚生労働省「介護サービス情報公表システム」
【内容】介護事業所、地域包括支援センター、高齢者向け住宅、生活支援サービスなどを地域別に検索できる公式サービス
リンク:https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/
■ 国税庁「医療費を支払ったとき(医療費控除)」
【内容】医療費控除の計算方法、対象となる医療費、確定申告の方法
リンク:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1120.htm
■ 国税庁「障害者控除」
【内容】障害者控除の対象者、控除額、市区町村長等の認定を受けた高齢者の取り扱い
リンク:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1160.htm
■ 全国社会福祉協議会「日常生活自立支援事業」
【内容】福祉サービスの利用手続き、日常的な金銭管理、重要書類の預かりなどを支援する制度
リンク:https://www.shakyo.or.jp/
まとめ 公的支援制度は、知るだけで終わらせない
ここまで、高齢者が利用できるさまざまな公的支援制度を紹介してきました。
高額介護サービス費、住宅改修費、福祉用具購入費、配食や見守り、医療費控除、交通費助成、地域包括支援センターなど、制度の数は少なくありません。
一度にすべて覚えようとすると、かえって難しく感じてしまいます。
しかし、大切なのは制度名を暗記することではありません。
「困った時に相談できる場所がある」
「自分にも利用できる制度があるかもしれない」
と知っておくことです。
公的支援は、特別な人だけのものではない
公的支援制度は、本当に困窮してから利用するものとは限りません。
私たちの世代は、「まだ自分でできる」「人に迷惑をかけたくない」と我慢してしまいがちです。
けれども、無理をして体調を崩したり、転倒して入院したりすれば、結果として自分にも家族にも大きな負担がかかります。
必要な時に助けを借りることは、甘えではありません。
今の生活をできるだけ長く守るための、立派な生活防衛です。
最初の相談先は、地域包括支援センター
どの制度が使えるのか分からない時は、まず地域包括支援センターへ相談してみてください。
介護認定を受けていなくても相談できます。
本人だけでなく、離れて暮らす家族からも相談できます。
「買い物へ行くのが大変になった」
「一人暮らしで倒れた時が不安」
「家族の介護に疲れている」
「最近、物忘れが増えた」
このように、困っていることをそのまま伝えれば大丈夫です。
制度名を知らなくても、専門職が状況を整理し、必要な窓口やサービスへつないでくれます。
今日からできることは一つでよい
この記事を読み終えたからといって、すべての手続きを今日中にする必要はありません。
まずは、次の中から一つだけ始めてみてください。
小さな一歩でも、何もしなかった昨日とは違います。
相談先をひとつ知るだけでも、「何かあった時に聞ける」という安心につながります。
制度は地域や時期によって変わる
公的支援制度の条件は、全国ですべて同じではありません。
年齢、所得、要介護度、家族構成、身体の状態、住んでいる自治体などによって、利用できる制度や自己負担額は変わります。
また、制度の内容や助成額、申請方法が変更されることもあります。
そのため、インターネットの記事や知人の体験だけで判断せず、実際に利用する時は、必ず市区町村、税務署、地域包括支援センターなどの公式窓口で確認してください。
アッケから最後に
年齢を重ねると、病気や介護、お金、一人暮らしの不安が少しずつ増えていきます。
考え始めると、夜眠れなくなることもあるかもしれません。
でも、不安をすべて一人で抱える必要はありません。
日本には、暮らしを支えるための制度があります。
制度だけで、すべての問題が解決するわけではありません。
それでも、手すり一本、配食一回、相談電話一本が、生活を大きく支えてくれることがあります。
老後に必要なのは、大金だけではありません。
安心して暮らせる仕組みです。
その仕組みは、知らなければ使えません。
困った時に相談する。
利用できる制度を確認する。
必要な助けを、遠慮せず借りる。
それが、人生後半戦を自分らしく生きるための生活防衛だと、私は思っています。
このブログが、あなたの暮らしを守るための最初の一歩になれば嬉しいです。
コメント