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高齢者が利用できる公的支援制度10選|第4章福祉用具購入費制度とは?

高齢者公的支援制度
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第4章 福祉用具購入費制度とは?

ポータブルトイレや入浴用品も補助の対象になる

あっけ
あっけ

こんにちは。
77歳のアッケです。

年齢を重ねると、若い頃には気にならなかったことが、少しずつ不安になってきます。
お風呂で滑りそうになる、夜中にトイレへ行くのが大変になる、立ち上がる時に足腰がつらくなる。

そんな時に「介護用品を買おうかな」と思っても、値段を見て驚くことがあります。

ポータブルトイレ、シャワーチェア、浴槽用手すりなどは、毎日の生活を安全にしてくれる大切な道具ですが、決して安いものばかりではありません。

そこで知っておきたいのが、介護保険の「福祉用具購入費制度」です。
知らない方も多いのですが、条件に当てはまれば購入費の一部が支給される、とてもありがたい制度です。

福祉用具購入費制度とは?

年間10万円までが支給対象になる制度

要支援または要介護認定を受けている方は、対象となる特定福祉用具の購入費について、同一年度内に10万円を上限として介護保険の給付を受けられます。

自己負担が1割の方の場合、10万円分を購入すると、最大9万円が保険給付の対象となり、自己負担は1万円です。
所得によっては、自己負担が2割または3割になる場合があります。

ここで大切なのは、「10万円が現金でもらえる」という意味ではないことです。
対象となる福祉用具を購入した費用について、負担割合に応じた金額が支給される制度です。

どのような福祉用具が対象になるのか

ポータブルトイレ

夜間に何度もトイレへ行く方や、寝室からトイレまでの移動が難しい方に役立ちます。
暗い廊下を歩く回数が減るため、夜間の転倒防止にもつながります。

ただ、そのトイレの使用後の処理や利用可能にするまでが問題です。
組み立てて使える状態のまま、部屋に置いておくのことにも抵抗がありますよね。

入浴用いす・シャワーチェア

立ったまま体を洗うのが不安な方や、足腰が弱くなってきた方が安全に座って入浴するためのイスです。

浴槽内いす

浴槽の中に置いて使用し、深い浴槽での立ち座りを助けます。
浴槽の底から立ち上がるのが難しい方に向いています。

お風呂の用具って年数が経過すると、汚れや色褪せなどが出てきて何となくお風呂全体が色褪せて見えてくることがあります。

そんな時は思い切って、イス・洗面器・柄杓この3点だけでも交換すると、気分も変わります。

浴槽用手すり

浴槽の縁に取り付け、出入りする時につかまるための用具です。
浴槽をまたぐ動作が不安になった方の安全を支えます。

簡易浴槽

自宅の浴室を使うことが難しい場合などに利用される、移動可能な浴槽です。

移動用リフトのつり具部分

移動用リフト本体は貸与の対象となる場合がありますが、体を支えるつり具部分は、購入費支給の対象になることがあります。

具体例① 夜中のトイレが不安になったAさん

79歳のAさんは、一人暮らしです。
夜中にトイレへ行く途中でふらつき、転びそうになったことがありました。

そこでケアマネジャーに相談し、寝室の近くで使用できるポータブルトイレを購入しました。

購入費が35,000円で、自己負担割合が1割の場合、実質的な自己負担は3,500円となります。

Aさんは、「以前は夜中に目が覚めるたび不安でしたが、今はずいぶん安心して眠れるようになりました」と話していました。

金額だけを見ると小さな補助に思えるかもしれません。しかし、転倒を防ぎ、安心して夜を過ごせるようになることには、大きな価値があります。

具体例② お風呂に入るのが怖くなったBさん

82歳のBさんは、足腰が弱くなり、浴室で体を洗うことや、浴槽をまたぐことに不安を感じていました。

家族から「転んだら大変だから」と言われ、シャワーチェアと浴槽用手すりを購入することになりました。

購入費が25,000円で、自己負担割合が1割の場合、実質的な自己負担は2,500円です。

Bさんは、「安心してお風呂に入れるようになっただけで、毎日の気持ちがずいぶん変わりました」と話していました。

入浴は、体を清潔に保つだけではありません。
気持ちを落ち着かせ、生活に楽しみを与えてくれる時間でもあります。
少しの道具で安全を確保できるなら、早めに相談する価値は十分にあります。

購入前に必ず確認したいこと

指定された販売事業者から購入する

福祉用具購入費の支給を受けるためには、都道府県や市区町村から指定を受けた「特定福祉用具販売事業者」から購入する必要があります。

インターネット通販や一般の店舗で自己判断して購入した場合、たとえ同じような商品であっても、支給の対象にならないことがあります。

「介護用品だから、どこで買っても同じだろう」と思って先に購入してしまうと、後から申請できない可能性があります。

買う前にケアマネジャーへ相談する

福祉用具を購入したいと思った時は、まず担当のケアマネジャー、地域包括支援センター、市区町村の介護保険担当窓口へ相談してください。

本人の体の状態や生活環境に合っているか、本当に購入が必要なのか、レンタルできる用具ではないかなどを一緒に考えてもらえます。

大切なのは、「買った後で相談する」のではなく、「買う前に相談する」ことです。

償還払いと受領委任払いの違い

自治体によっては、購入費の支払い方法が異なる場合があります。

償還払い

購入時に、いったん費用の全額を支払います。
その後、市区町村へ申請し、保険給付分が指定口座へ払い戻されます。

例えば、
3万円の商品を購入し、自己負担が1割の場合、まず3万円を支払い、申請後に2万7,000円が戻る形です。

受領委任払い

利用者は、最初から自己負担分だけを販売事業者へ支払います。残りの保険給付分は、市区町村から販売事業者へ支払われます。

手元のお金に余裕がない場合は、受領委任払いを利用できると負担が軽くなります。ただし、利用できるかどうかは自治体や販売事業者によって異なるため、事前に確認してください。

購入よりレンタルが向いている用具もある

介護用品には、購入するものだけでなく、介護保険でレンタルできるものもあります。

例えば、介護ベッド、車いす、歩行器、据え置き型の手すりなどは、状態や要介護度によって貸与の対象になる場合があります。

体の状態は変化します。今は必要でも、半年後には別の用具が必要になるかもしれません。反対に、回復して不要になることもあります。

そのため、高額な用具をすぐ購入するのではなく、レンタルの方がよいのか、購入した方がよいのかを専門家と相談することが大切です。

 

こんな時は早めに相談してください

次のような変化が見られたら、福祉用具を検討する時期かもしれません。

●浴室で立っているのが不安になった<
●夜間のトイレ移動でふらつく
●浴槽から立ち上がりにくくなった
●何度か転びそうになった
●家族から危ないと言われるようになった
●入浴や排せつを避けるようになった

転倒して骨折してからでは、入院や介護が必要になることもあります。「まだ何とかできる」と我慢するより、少し早めに相談する方が安心です。

アッケが思うこと

若い頃は、介護用品など自分には縁のないものだと思っていました。
しかし人生後半戦になると、何より大切なのは、毎日の暮らしを安全に続けられることだと感じます。

転ばないこと。
安心してお風呂に入れること。
夜中も落ち着いて過ごせること。

どれも当たり前のようで、本当はとても大切なことです。

福祉用具は、老いを認めるための道具ではありません。
今の生活をできるだけ長く、自分らしく続けるための道具です。

「まだ大丈夫」と無理をするのではなく、「もっと安全に暮らす方法はないだろうか?」と考えることも、立派な生活防衛だと思います。

参考資料

■ 厚生労働省「福祉用具・住宅改修」
【内容】介護保険における福祉用具貸与、特定福祉用具販売、住宅改修制度の概要
リンク:https://www.mhlw.go.jp

■ 全国健康長寿ネット「福祉用具とは」
【内容】高齢者の生活を支援する福祉用具の種類と役割
リンク:https://www.tyojyu.or.jp


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